2026年5月8日(金)、
宮崎大学が主催する「ミヤダイミライ塾」第1回で
グラフィックレコーディングを担当しました。
テーマは
「ローカルという最前線 〜『宮崎で働く』を考える〜」。

登壇者は、
丸宮建設株式会社 取締役副社長の河野 一歩さん。
ファシリテーターは宮崎大学 副学長の淡野 公一先生。
会場とオンライン合わせて約40名。
学生から社会人まで、いろんな立場の方が集まる場所でした。
ミヤダイミライ塾という場
「ミヤダイミライ塾」は
少子高齢化や事業承継問題など、
地域が抱える課題が多様化するなか、
分野を超えたノウハウの共有・連携が
ますます大事になっていく時代に、
宮崎のさらなる活性化に向けて
議論を深めていくことを目的とした講座です。
学生だけでなく一般の方も無料で受講でき、
学生から地域住民まで、
いろんな立場の方が一緒になって
宮崎の未来について考える場になっています。
毎回、対面とオンラインを併用するハイブリッド形式で、
自宅からも参加できるかたちで開かれています。
そして、いよいよ今年度(令和8年度)も始動。
その第1回が、今回のテーマでした。
「キラキラしたキャリア」の、裏側にあるもの
第1回の登壇者・河野一歩さんは、
宮崎県都城市のご出身。
キャリアの経歴を聞くと、
日向学院 → 東京大学 → 電通 → トヨタ → Google → 2024年に丸宮建設(都城)へ。

並べるだけで、
たしかに「キラキラ」しています。
でも、今回のお話で印象的だったのは
そのキャリアの「裏側」にある思いの部分でした。
上がっていく年収を手放してまで、
都城に戻ってきたのは、なぜ?
あなたにとっての「幸福」とは、何ですか?
死って、怖くないですか?
河野さんご自身が、
ご自身の中で問いを立てて、
一つひとつ、丁寧に言葉を重ねていく。
その時間が、
ただの「キャリア紹介」を、ずっと深いところへ連れていってくれました。
コロナで増えた「思考の時間」がたどり着いた場所
河野さんが語ってくださったのは、
コロナ禍のリモートワークで増えた「思考の時間」のこと。

その時間の中で、河野さんは
人生の「終わり」と向き合っていったのだそうです。
絶対的な幸福はなく、
最終的にはすべてが霧散する。
生きる意味は、もしかしたら、存在しない。
そう聞くと暗い話のように感じるかもしれないけれど、
河野さんの語り口は、不思議とフラットで、力強かったです。
生きる意味なんて存在しないなら、
自分の「快」「やりたいこと」を意識の中に置いて、
一度、自分や自分の生に積極的に関わってみたらどうだろう。
ただただ目の前のことを頑張っていれば、
道は開けていくんじゃないかと思うんです。
聞きながら、
ペンを動かす手が、すこし熱くなりました。
「圧倒的な当事者意識」を、自己選択と自己決定の間に流し込む
河野さんのお話の中で、
私の中にすっと残った言葉が、いくつかあります。
そのひとつが、
「圧倒的な当事者意識」。

自分で選ぶ(自己選択)、
自分で決める(自己決定権)。
その「間」に、
当事者としての意識を流し込んでいく。
そんなふうに受け取りました。
選ぶこと・決めることだけなら、誰でもできる。
でも、その間に「自分ごと」としての覚悟を流し込まないと、
選択も決定も、どこか他人事になってしまうのかもしれない。
「為すべき事」を、自分の生の中で為していく。
河野さんのお話を聞きながら、
「仕事」のことを、そんなふうに考え直していました。
宮崎が生きやすいのは、「余白が多い」から
もうひとつ。
「宮崎ローカルが生きやすいのは、余白が多いから」。

都会では、押しよせる情報に追われて、
気づけば自分の時間も意識も埋め尽くされてしまう。
でも、宮崎には余白がある。
だからこそ、自分で考え、自分で動く余地がある。
これは、一度「県外」に出るなど、外からの視点を持ち込んだからこそ
見える景色なんだろうな、と思いました。
余白って、
意識していないと、すぐに埋まってしまうもの。
でも、いろんな経験を積み上げていくことで、
その余白を「フレーム」のような枠として
確保しておくこともできるんじゃないか。
河野さんのお話を聞きながら、
そんなことを感じていました。
描き上がったグラフィック

会場には、大学生から社会人の方まで、
本当にいろんな世代の方がいらっしゃっていました。
オンラインからの参加も含めて、
深い対話に、それぞれの立場でぐっと聞き入る時間。
「宮崎で働く」というテーマからスタートして、
気づけば「どう生きるか」というところまで
言葉が及んでいく90分でした。

当日の様子は、
主催の宮崎大学さんからも、レポートが公開されています。
▶︎ 宮崎大学 公式ページ:「ミヤダイミライ塾」第1回 開催報告
終えて、感じていること
描き終わってから、
じんわりと残っているもの。

河野さんが見せてくださったのは、
「キラキラなキャリアの正解」ではなくて、
「いつ終わるかわからない人生を、どう生きるか」
という、ものすごく根っこの問いでした。
死ぬときに、自分の価値を最大化させて満足していたい。
そう思えるからこそ、
目の前のことに、誰かのために、力を尽くせる。
聞きながら、
私自身の「為すべき事」は何だろう、と
何度も自分に問いかけていました。
こういう問いを
学生や地域の方とフラットに分かち合える場が
宮崎大学の中にあること。
そして、その時間を絵と言葉で残させてもらえること。
あらためて、ありがたいなあと思っています。
第2回(6/19)について
ミヤダイミライ塾は、これから全7回続いていきます。
そして、第2回(2026年6月19日 18:30〜)は、
私 が登壇者としてお話させていただきます。
今回はグラレコを描く側でしたが、
次回は描かれる側に。
「宮崎で働く」を、
グラフィックレコーディングという仕事の視点から
お話できたらと思っています。
詳細はミヤダイミライ塾の公式ページで案内されます。
ぜひ、会場でもオンラインでも、お会いできたら嬉しいです。
おわりに
場をひらいてくださった淡野副学長、
そして登壇してくださった河野一歩さん、
当日参加してくださったみなさま、
本当にありがとうございました。
この記事を読んでくださった方の中にも、
何かじんわり残るものがあったらうれしいです。

