令和6年10月11日、宮崎大学地域デザイン棟にて、第6回ミヤダイミライ塾が開催されました。
今回のテーマは、「非観光地の遊休地の可能性」。特別ゲストとして、株式会社DIVE取締役の野方慎太郎さんが登壇し、観光業と地方創生に対する「価値を見出す」視点について語りました。
目次
野方慎太郎氏の挑戦と成長の軌跡
野方さんは、リゾートバイト紹介サービス事業を展開する中で、リーマンショックやパンデミックといった幾多の困難を乗り越えてきました。彼が強調したのは、困難な状況でも「価値を見出す」ことの大切さです。
- 「観光HR事業」:コロナ禍で観光業は大打撃を受けましたが、野方さんは観光HR事業を通じて、地域活性や雇用の創出を実現。未開発の遊休地や非観光地が持つ潜在的な価値を見出し、事業の柱に育ててきました。
- 困難を乗り越える:特に、パンデミックや経済不況という試練の中で、どうやってビジョンを保ち続けたのかについては、参加者にとって学びの深い内容でした。影(非観光地)の裏にある光(新たな価値創造)のように常に多面的に捉える野方さんの言葉は、地域活性化に取り組むすべての人に響くメッセージでした。
遊休地と非観光地に秘められた可能性
今回のセッションもグラフィックレコーディングで可視化し、参加者の皆様とその場で共有させていただきました。ビジュアルで記録することで、情報が整理され、さらに深い理解が生まれました。
非観光地に眠る遊休地は、まだ知られていない「価値の宝庫」です。野方さんは、地方創生の可能性について次のように語ります。
- 地域資源の再発見:遊休地や非観光地を、ただの「空き地」としてではなく、地域の誇るべき資産として捉える視点を持つことが重要。観光地に限らず、地方の豊かな自然や文化をどう活かしていくかが、今後の観光業の課題でありチャンスです。
- 雇用創出とコミュニティ形成:リゾートバイトを通じて、関係人口をつくることで、地域の人手不足を解消し、混じり合う新たなコミュニティを生み、地元の経済循環に貢献。特に、観光客に依存しない持続可能なビジネスモデルを構築することは、地元経済の自律的な循環を生み出すための鍵となります。地域に入り込む姿勢などもとても参考になりました。
観光業から得たビジョン:「関わる人を幸せにする」
野方さんが掲げるビジョンはシンプルで力強いものです。それは、「関わる人を幸せにしたい」という想い。この理念が原動力となり、観光業を超えて地域創生に挑戦し続けています。
- 「旅をしよう!」:観光や旅行は、ただの娯楽ではなく、価値を見出すための「学びの旅」でもあります。野方さんは、参加者に対して、「見逃しがちな価値を見出すことの大切さ」を強調しました。日常の中にも、未開発の土地にも、可能性は常に広がっています。
まとめ:価値を見出す視点が地方を豊かにする
今回のセッションを通じて、私たちは遊休地や非観光地に対する新たな視点を得ました。野方慎太郎さんのように、「困難の中でも価値を見出し、未来に向けて挑戦し続けること」が、地方創生の鍵となります。観光業界のみならず、地域の未来を担うすべての人々に、この「価値を見出す」視点は大切だと感じました。
次回は11月1日(金)に開催予定で、プライムデリカ株式会社の新町一樹さんをお迎えし、「食品開発者の視点」というテーマでお話しいただきます。オンライン参加も可能ですので、興味のある方はぜひお申し込みください!
最後までお読みいただきありがとうございました!