「ひとりじゃないって、自立だ。」──ミヤダイミライ塾で描いた、しなやかな矢印
7月11日、宮崎大学で開催された「ミヤダイミライ塾(みやざき未来研究所)」第3回講座にて、グラフィックレコーディングを担当させていただきました。
この日の講師は、株式会社シンク・オブ・アザーズ代表の 難波裕扶子(なんば・ゆうこ)さん。
講演テーマは「“ひとりじゃないって、自立だ。” ~出会いと対話で成長中! わたし流サステナ冒険記~」。
ミヤダイミライ塾とは

「ミヤダイミライ塾(みやざき未来研究所)」は、宮崎大学が主催する“学びと対話のプラットフォーム”。
少子高齢化や人口減少、事業承継など、地域が抱えるリアルな課題をテーマに、企業・行政・学生・市民が垣根を越えて語り合うこの講座。
テーマは毎回異なりますが、共通しているのは「対話」を軸にしていること。
知識を得るだけでなく、互いの経験や価値観を共有しながら、これからの宮崎、そして自分の未来を考える場です。
毎回さまざまなゲストをお招きし、多様な人々と学び、知見を交換しています。
“自立”の意味を問い直す時間

講演での難波さんの印象的な問いかけです。
「自立とは、誰にも頼らないことではなく、依存先をたくさん持つこと。」
“ひとりで頑張ること”を自立だと思っていた私たちにとって、それは新しい視点であり、あたたかい繋がりのようにも感じられたのです。
難波さんはこれまで、家庭や仕事、地域でさまざまな葛藤を経験しながらも、「他者と関わりながら成長してきた」ことを共有してくださいました。
講演では、難波さんが「シンク・オブ・アザーズ」を立ち上げた背景と、胸にある決意から始まりました。
「自分を変えるような仕事をする。自分が変わっていくような仕事にする。」
その出会った言葉が、この日のストーリーの起点でした。
複雑な家庭環境や、働き方・子育ての狭間で揺れた時間。
「ない」をチャンスと捉え、「伝えたい」から「伝わる」に」変えていく。
迷いの中での出会いと目覚めが、ひとつずつ線になり、点と点が結ばれていく。
未来をつくるために、積み重ねてこられた小さな実践が丁寧に重ねられていきました。
出会いとご縁がほぐす「ねじれ」
グラフィックレコーディングを描きながら、私の中に一つのイメージが浮かびました。
「矢印のねじれが、ご縁によってほぐれ、未来に向かってしなやかに伸びていく。」
人は誰しも、真っ直ぐには進めない。
迷い、立ち止まり、時に後戻りしながら、誰かの言葉やまなざしに出会うことで、再び動き出す。
その“ねじれ”の先にあるしなやかな矢印こそが、今回の講演テーマに重なるように感じました。
対話の中に生まれる“自分らしさ”
後半のグループディスカッションでは、学生や社会人、地域の方々が混ざり合い、それぞれの「自分らしい生き方」について語り合いました。
「頼ることと甘えることの違い」
「自立って、どんなときに感じる?」
そんな問いが飛び交う中、私はモニターの前でその声に耳を傾け、ひとつひとつの言葉を線と色でつないでいきました。
描きながら見えてきたのは、人との関わりの中で少しずつ形づくられていく“自立”の姿。
それは、孤立ではなく「共にいる力」そのものだと感じました。
グラフィックでつながる、記録と対話
講演の最後には、描き上げたグラフィックレコーディングを会場で共有。
参加者のみなさんが画面を見つめながら、「ここが印象に残った」「この言葉、忘れたくない」と、それぞれの思いを交わしていました。
描くことが、語りをつなぎ、記録が再び“対話のきっかけ”になる。
それが、グラフィックレコーディングという仕事のいちばんの醍醐味だと感じます。
学びと感謝を、次の矢印へ
自分を振り返り、顔をあげ、希望を仰ぐ。
ミヤダイミライ塾で過ごしたひとときは、
“しなやかな自立”をもう一度考える時間でした。
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